人生のバグに振り回されがちな人や、日常でクスッと笑って気分転換したい人へ。まじこの波乱万丈な実体験エピソードをお届け中!

第26話 『ちがうんやけどな。本当は。』期待値0のスタートライン

母が決断したのは、まじこが6年生の頃。

あと少しで小学校は卒業だという時期、前触れもなく。
だから学校の友達ともお別れもできんかったし、まじこもそのために何かを準備したという記憶もないんよ。
その頃から、転校するまでの記憶がすっぽり消えている。

お爺ちゃんの選挙の時はすでにそうだったが、まじこが小さい時に沢山の親戚の中で過ごしたあの様子は、もうそこにはなかった。
選挙の時は、そうじゃなくても人が「わちゃわちゃ」いたから感じてなかっただけ。

ちびまじこの時は、まじこの他に6人いた子供たちも、全員が巣立ち独立していた。
だから、残されたのは、おじいちゃん、寝たきりのおばあちゃん、おばちゃん、おじちゃん、まじこのお母さんとまじこの、6人しかおらん。

まじこは、あと残り数カ月しか小学生でいられないのに、今度は転校をしなければならないという壁にぶち当たっていた。

だって、転校先はあの学校だから……。

大人は転校について、まじこの気持ちを1mmもわかっていない。
むしろ「初めてのところじゃないから丁度いい」と言っていたんよ。
まじこが一言も、以前あの学校であったことなど話していなかったから。

そして何より、まじこは明るくてひょうきんな元気な小学生を家では演じていたから。

自分の感情を隠す、悲しい癖

今思うと、小さい時に自律神経失調症になったし、親だってそりゃ気が付くでしょと思うのだが……。まじこはそれまで、自分の感情を出すことによって、新たな騒動が起きるのではないかと心配していた。
だから、へっちゃらなふりをしていたんよ。

その証拠にお母さんはまじこを、「怒られても怒られてもけろっとして全く!!」と、全く何も気にしない子のようにいつも言っていた。

ちがうんやけどな。本当は。

でも、もうそうやって蓋をして隠してしまう癖がついていたんよ。
本当はものすごく嫌だし傷ついたし、転校は受け入れなくてはならなかった。

変わってしまった苗字と、あの教室

案の定、前と同じクラス。

クラスに入って挨拶すると、すぐにひそひそ話が聞こえてきた。

「えっ?また来たの」
「前と苗字(みょうじ)が違うやん」
「お父さんとおかぁさん離婚したんだって」

やっぱりな。
まじこにとってお母さんとお父さんが離婚したことは最善だったんやけど。
みんなはどんな思いをして11歳まで過ごしてきたのか知らんかったし
みんなはただ驚いただけやったと思う。

そして、ただ言いたいだけやったと思うわ。

でも、まじこもちゃんと学習していた。
今度は初日からきっちりズボンを履いて学校に行った

当時はまだ親の離婚についての認識が今と違って、とても偏見があった時代。
特別な目で見られる事は間違いなかった。
ここからのまじこの学生生活をどう過ごすか。
希望のない新しいスタートラインに立たされていた

🌟まじこからのコメント🌟

転校生って小さいころまじこはかっこいいって何故か思ってたんよ。でも自分がその立場になるとあまりいい気はしなかった。もちろん何らかの事情があって転校しなきゃならないのはみな同じなんやけど。品定めをされるようなあの最初の日はすごく嫌だった。まじこは転校生って言うと物珍しくて自分から声をかけて仲良くなる方やけど。逆の立場になると自分が思ってた転校生のイメージとはかけ離れてた。でもなやっぱり当事者の気持ちになってみんとわからんってこっちゃね。この後まじこもいろんな試練が待ち構え取るけどまじこは逃げてもいい。後ろめたいけどスリルも楽しんだりして過ごせてた。それがまじこ流やから。
転校生になる人はめげずに、きっと受け入れてくれる人がおるはずやから笑顔を忘れんと待つが勝ちやで!

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