学校に通い始め、暫くすると何がきっかけだったのか、誰がきっかけだったのかわからないが、
まじこはあの目立つグループの中にいた。
どっぷりではなく何となくだ。
実はそのグループの中、細かく言うと2組に分かれていて4:2のようになっとったんやな。
席替えと、なんとなくの仲間入り
席替えがきっかけやったかもしれんな。
机の並びを、普通は黒板を向いて座るところが、4~5人一組のグループになって、机を向かい合わせにする席やったの覚えとる。
たまたままじこはそのグループの3人ぐらいと同じ班になってしまった。

徐々にだけれど少しづつお近づきになれたんやな。
女子やから・・わかるやろ?
トイレ行く時も帰る時もなんか一緒じゃないとあかんみたいな空気。
最初はその習慣になれなくてどうしたらよいかわからんかった。
でもここは準じたほうがええなくらいは分かったで。
ただそのグループとお近づきになれたことでいい事もあった。
それは男子からの「変ないたずら」はされんくなった。
班に入れなかった子の陰湿ないじめ
でもその班には入れなかった子が、そのあと陰湿なことをするようになってきた。
その子はやはりミニバスケの選手で、多分すごくその子たちと仲間になりたかったんやと思う。
4:2 の 2 の子や。
でもこのグループの子等は、わりかしお勉強もできる子で、その子はそうでもなかったから
周りの子はちょっと「別の区切り」で見てたんかもしれん。
たぶん、まじこがそのグループの子と行動を共にすることにも、違和感とか、焼きもちがあったのかもしれんな。
家の方向もその子は反対やったし。
その子はまじこに、女の子独特な地味な意地悪をしてくるようになっていた。
まじこが席を離れるとその子がまじこ達の班ところへ来てひそひそ話するとか、まじこをバイ菌のように扱ったりとか、まじこが大っ嫌いなパターンのいじめや。
他の人はまじこみたいなタイプを、流されやすいタイプっていうかもしれんけど、まじこはそうではなくて「囲み」のようなことが嫌いなんや、今も昔も。
遊びたいときに遊びたい子と遊べばいいというのが本音。
でもその頃の女子って、風習みたいなのはあったのかもしれない。
まじこが5年生までいた学校ではそういうことがなくて、だれと一緒に居ようが男の子と遊んでようが、それをとやかく言う子もおらんかった。
それをネタにいじめを考える輩(やから)もおらんかった。
だからその頃まじこはのセンサーが反応して、学校に行きたくない日が続いた。
まじこがそのこと目を合わせると、自分の手で自分の目をぬぐい、何かを捨てるような仕草をされたり、ひそひそ話をしたり、体育の時にボールを回してもらえなかったり、決まってその子がいるときにおこることやった。
貸本屋というひみつの居場所
まじこは学校に行くふりをして学校に行かない日もあった。
どこにいたかって?
おじちゃんは中学校の校長をしていて、まじこにとってはなんだか取っ付きにくい高い壁のある存在やった。
でもそのおじちゃんは1つだけまじこに用事を頼むことがあったんよ。
それは貸本屋に本を借りに行くこと。
家の近くには貸本屋というのがあって、そこに文春や新潮の月刊誌を借りに行くのが、当時まじこのおじちゃんから頼まれるか唯一のお手伝いだった。
貸本屋にはいろんな本がおかれていた。
本当に小さな建物だけどたくさんあった。
丁度、剛力彩芽が主演した「ビブリア古書堂の事件手帖」の時の書店の雰囲気やな。
こじんまりして隠れ家みたいな。
本の一冊一冊にわら半紙(今のクラフト紙)で丁寧にカバーがかけられていて、背表紙にタイトルと〇号●月●日発売とマジックで丁寧に書かれていたんよ。
当時は優しい体の弱そうなおばさんが店番しとった。
まじこは小さい時から、漫画本を読むのをお母さんから強く禁止されとったから、そこに行くと宝の山みたいに行った感覚になる。
まじこは学校行くふりして、そこで時間をつぶすことを覚えてしまったんよ。
学校に行かずダメと言われている漫画本を読める時間。
分かっていたけどそれもちょっとしたスリルやわ。
本棚の影に隠れて地べたに座って漫画本を読む。
至福の時間や。



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