人生のバグに振り回されがちな人や、日常でクスッと笑って気分転換したい人へ。まじこの波乱万丈な実体験エピソードをお届け中!

第6話 大人の中に突然突っ込まれた「たじたじ・まじこ」 

まじこは、この頃、姉と二人で祖父母──
つまりお母さんの実家に預けられた。

10歳離れた中学生の姉が、一人でちびまじこを連れ、17~20時間もかけて、汽車と船を乗り
継いでお爺ちゃんの家へ向かう。
今考えてもすごいなぁ~と思う。まじこは今でもすんごい方向音痴やけん。

お爺ちゃんの家は広くて、玄関を開けると、ピカピカに磨かれた長い廊下があった。
その廊下は、まじこが住んでいたアパートの廊下と同じくらい長い。

家族11人の驚異的な暮らし  ちびっこはまじこだけ

そこに、お爺ちゃん、お婆ちゃん、おばちゃんとおじちゃんと子供が 3 人(本来 4 人やけど
1 人は東京の大学に行っていた)、そしてお母さんの妹の子供 2 人、そして姉、まじこが加
わり、なんと 11 人の暮らしが始まる。

子供らはまじこを除いてみんな学校へ行く。
長女家族の子らは中学生〜高校生、末娘家族の子らも中学生。
まじこだけが4〜5歳で、1にんだけちびっこやった。

「そりゃ遠慮するわな~・・」って今なら思う。

お爺ちゃんは細面で髪に少しウェーブがあって、シュッとしたかっこいい人。
長年、市会議員をしとった。
お婆ちゃんはいつも着物を着ていて痩せて鼻が高く、無口で少しクールな印象。

長女のおばちゃんは、宝塚からお誘いが来るくらいきれいな人。
おじちゃんはその婿さんで中学の校長をしていた。
この人は、多分まじこが嫌いやったんやと思う。

この夫婦の末娘はよく笑う、明るくて朗らかで絵が上手で、まじこはこの子が好きやった。
お母さんの妹の息子は、よくまじこと遊んでくれた。
雪の中に穴掘ったりして。

まじこは多分、このお兄ちゃんに付きまとっていたんやと思う。

そして、勤勉で性格の強いまじこの姉。
今考えるとすごいやろ、この家族構成。

どこに行っても居場所がない どこにいればよいのかもわからない

まじこは子供なんやけど、 なんかその場では子供にも大人にも入れん感じやった。
一番年が近い子でも中学生。
その差は、ただの年齢やなくて、 まじこにとってはみたいなもんやった。

あの頃のまじこは、 なんでか知らんけど遠慮も多少あった気がするで。
なんとなくなんやけど、大人に話しかける時、大人の顔色みて話しかけてた気もする。
気に入られようと、まじこなりにおちゃらけたりするんやけど仇になることが多々。

それは、初めて会う親戚ばっかりやったからか、
年齢差がデカかったからか、
最後にそこへ放り込まれたからか、 理由は今でもはっきりせん。

夜になると、まじこはすぐ寝かされる。
大人らは遅くまでこそこそ DK(ダイニングキッチン)で話しとる。
何をそんなに真面目に話しとるんか、 まじこにはわからん。

ただ、「自分はその輪に入れてもらえん」ってことだけは、はっきりしとった。
子供だからと甘えていいような空間ではなかった。

子供らの部屋は 3 つ。夜になるとみんなそこで勉強を始める。
まじこの居場所はどこにもない。

恐怖の入ってはいけない部屋

誰か相手してくれんかなと思って、まじこは各部屋を巡回するんやけど、どこにも「まじこ
の居場所」はなかった。

そして、まじこが絶対に寄り付かんかった部屋がひとつあった。

それは姉がいた部屋。
一人一部屋ではなかったから他の子もおったけど、まじこはその部屋にはいかん。

理由はようわからん。ただ、そこだけは「入ったらあかん場所」みたいに感じとった。

まじこの記憶に、姉と遊んだ、姉に面倒見てもらったという記憶がない。
姉妹なのに不思議やな。
姉はまじこが勉強の邪魔やったんやな。
ず〜っとそう思ってた。

なんでやろ…


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